1. 歴史・由緒
無量寺(むりょうじ)は、愛知県蒲郡市西浦町にある真言宗醍醐派の寺院で、平安時代中期の天暦5年(951年)に創建されたと伝わる由緒ある古刹です。
開山は弘法大師空海の弟子・真雅僧正とされ、地域の人々の心の拠り所としてとしての役割を担ってきました。

戦国期から江戸期にかけては、災難除け・五穀豊穣・病気平癒を願う庶民の信仰が篤くなり、寺勢を拡大。江戸時代には西浦温泉郷と結びつき、湯治と祈祷を兼ねた参拝者が全国から訪れるようになりました。
無量寺は「がん封じ寺」として全国に知られる存在で、病気と向き合う人々が祈りとともに訪れ、病を封じる信仰の場となっています。
2. 境内の建造物、人気の参拝場所について
無量寺の境内には、訪れる人々の心を打つ多くの見どころがあります。
【千仏洞めぐり】
境内には、中国の敦煌や洛陽の石窟寺院を模した「千仏洞」があります。
ほの暗い通路の壁面には千体の石仏が配置され、奥にはガンダーラの仏や大日如来像が安置されています。


洞窟内を巡ることで、心の浄化や病気平癒の祈願ができるとされています。
拝観は無料で、訪れた多くの人々がこの神秘的な空間に魅了されています。
【日本大雁塔】
境内には、中国西安の大雁塔を三分の一のサイズで復元した「日本大雁塔」があります。高さ約20メートルのこの塔は、玄奘三蔵ゆかりの地を模して建てられたもので、訪れる人々に深い感銘を与えています。

【大クス】
境内東側には、市内で二番目の大きさを誇るクスノキがそびえ立っています。幹周約8.1メートル、根回り約12メートルのこの大木は、蒲郡市の天然記念物に指定されています。根元には人が入れるほどの空洞がありますが、樹勢は旺盛で、訪れる人々に生命力の象徴として親しまれています。

【その他の見どころ】
境内には、弘法大師像や縁結び観音、ぼけ封じ仏など、多くの仏像や祠が点在しています。また、参道には多くの絵馬が奉納され、訪れる人々の祈りの深さを感じることができます。


3. 癌封じ・病気平癒の御利益
無量寺は、「がん封じ寺」として全国的に知られており、多くの参拝者が健康と平穏を願って訪れます。
【がん封じ絵馬】
境内には、がん封じや病気平癒を願う絵馬が数多く奉納されています。絵馬には、患部を示す人型のイラストが描かれており、参拝者は自身や家族の健康を祈願して奉納します。



【がん予防の法話】
住職による「がん予防の法話」は、ユーモアを交えた内容で、多くの参拝者に親しまれています。法話は随時行われ、がん予防や健康維持の大切さを伝える内容となっています。


【お守り・お札】
無量寺では、がん封じや病気平癒のお守りやお札が授与されています。特に、がん封じのお箸や指輪守りなど、日常生活で身につけられるお守りが人気です。

【千仏洞めぐり】
前述の千仏洞めぐりは、がん封じや病気平癒の祈願としても多くの人々に利用されています。洞窟内を巡ることで、心身の浄化や健康への願いを込めることができます。

4. 所在地・アクセス
○所在地:愛知県蒲郡市西浦町日中30
○アクセス:
🚃 電車でのアクセス:
・名鉄蒲郡線「西浦」駅から徒歩約5分
車でのアクセス
・東名高速道路「音羽蒲郡IC」から約30分
○駐車場:有り(普通車45台)
○公式サイト:なし