大岩山日石寺(富山県上市町)|不動明王を祀る、がん封じの霊場

1. 歴史・由緒
日石寺は、奈良時代の天平年間(西暦725年)に行基菩薩によって開かれたと伝えられる、1300年近い歴史を持つ古刹です。
正式には「大岩山 日石寺」と号し、古来より北陸地方の信仰の中心地のひとつとして栄えてきました。
寺院の最大の特徴は、本尊である不動明王の磨崖仏です。
この像は、高さ3.8メートル、幅2.6メートルという壮大な規模で、天然の岩壁に直接彫られた仏像として非常に珍しく、国の重要文化財に指定されています。
石仏の表情は、力強くも慈悲深く、人々の苦しみや病を断ち切る存在として信仰を集めてきました。
また、平安時代には加賀国の立山信仰とも結びつき、修験道の聖地としても栄えました。
山岳信仰の名残を今に伝える日石寺の境内には、古い石碑や供養塔が点在しており、往時の霊場としての面影を残しています。

2. 癌封じ・病気平癒の御利益
日石寺のご本尊は、不動明王。煩悩を断ち切り、病を祓い、心身を清める守護仏として信仰されています。
中でも、眼病平癒の霊験あらたかとして知られており、眼に不安を抱える参拝者が多く訪れます。
近年では、がん封じ・病気平癒の祈願でも高い評価を受け、がんに不安を抱える人々や、その家族が参拝に訪れることが増えています。
とくに力を入れているのが、護摩祈祷による病気平癒の祈願です。
護摩とは、真言宗における密教儀式で、火を焚いて煩悩を焼き払い、願主の願いが天に届くよう祈願する儀式です。
境内には、病気平癒の御守やがん封じのお札なども授与されており、参拝の証として手に取る方も多くいます。
また、心身の穢れを祓う「滝行体験」も行われており、不動明王の浄火と水の力を借りて、心身の再生を願う方に人気です。

3. 所在地・アクセス
○所在地:富山県中新川郡上市町大岩163
○アクセス:
・富山地方鉄道上市駅から車で約 10分
・富山地方鉄道上市駅から 町営バス柿沢・大岩行で約 25分(本数が少ないため要確認)
・北陸自動車道立山ICから車で約 15分
○駐車場:100台(無料)
○公式サイト:https://ooiwasan.com/

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